工房のある住まい

雑木林で寄せて繋がる心と空間。
粗にして密なる、自分らしい暮らし。

比良山系の山並みを借景とし、森に囲まれたリビング。
以前はコンクリートの住まいだったのMさま。
木の家がこれほどまでに精神と体を潤してくれることに、
驚きと喜びを実感しておられます。
豊かさは手間をかけることで生まれ、住まいは日々の暮らし方になじんでゆきます。

格子になっている部分は、1Fと2Fの吹き抜けになっています。
冬には1Fの薪ストーブが家全体を暖めてくれます。
自ら制作した作品に、傍にある自然を生けて玄関に季節を彩る。
素敵なモノが集まるこの部屋は、Mさまお気に入りのリビングです。
リビングから奥へとつづく茶室は、Mさまが家の中でも特にこだわった場所。
骨組みの杉の他、松や欅に栗、栓といった樹木が使われています。

施主Yさまと話したこと。

「湖西の雑木林の中で、自分の家が形になって出来て行くのは、
まるで自分が出来て行くみたいでした。」

引渡し後話して下さったことが、今でも印象に残っています。作家としての姿勢と引き算のものづくりを教えて下さった方です。

建築概要

構造・規模:木造2階建、42坪
主要用途:専用住宅
場所:高島市
工事費:2,000〜2,500万(設計費含む)